新型コロナワクチン接種時に服用する解熱鎮痛剤
新型コロナワクチン(以下COVID-19)ワクチン接種に関して、皆さん心配しているのが副反応でしょう。特に、発熱と接種部位の痛みは多くみられ、解熱鎮痛剤をお求めに来局されることも多いです。
COVID-19ワクチン接種時、起こるか分からない発熱に対する解熱鎮痛剤の処方は、保険適用外となっており、薬局・ドラッグストアなどで心配なら買うようにといわれると思います(医師の判断によりますが、自費でもよいなら、処方していただくことは可能だと思います)。
発熱に関しては、ワクチン接種後1~2日以内に起こることが多く、人によっては37度程度の微熱~39度から40度の高熱まで出ることがあり、個人差があります。
必要な場合は、解熱鎮痛剤を服用し、ゆっくり休んで様子を見てください。
もしワクチン接種後に発熱したら
インフルエンザワクチンの際は、ロキソニン(一般名ロキソプロフェン)を代表とするNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)は、インフルエンザ脳症を引き起こす可能性があるとして、解熱剤としてはアセトアミノフェン(処方せん医薬品名 カロナールなど)が推奨されています。
しかし、今回のCOVID-19ワクチンとインフルエンザワクチンはまったく違う種類になり、アセトアミノフェン以外のロキソプロフェンなどのNSAIDsが服用できると厚生労働省がホームページで明示しました。
その背景として、ドラッグストアや薬局を経営する複数の企業から6月に入り、「アセトアミノフェンを成分とする市販薬が品薄になっている」と報告が寄せられたのを受けたためです。
市販されている解熱鎮痛薬で、ワクチン接種後の発熱や痛みなどに使用できるのは以下の通りです。
・アセトアミノフェン(バファリンプレミアム、ノーシン、セデスなど)
・イブプロフェン(イブ、リングルアイビー、ナロンメディカル、バファリンプレミアムなど)
・ロキソプロフェン(ロキソニンSシリーズなど)
※イブプロフェンとロキソプロフェンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
注意点として、
・アセトアミノフェンは、未成年や妊娠中・授乳中の女性でも服用できますが、製品毎に対象年齢などが異なるため、よくご確認のうえ服用すること。
・他の薬を服用中の方や、妊娠中、授乳中、高齢者、胃腸虚弱や腎機能低下など病気の治療中の場合は、服用できない薬もあるため、事前に主治医や薬剤師に相談してください。
解熱鎮痛剤服用のタイミング
厚生労働省は、ワクチンを受けた直後や症状が出る前に、解熱鎮痛薬を予防的に繰り返し内服することについては、現在のところ推奨していません。
ワクチン接種後、発熱や接種部位の痛み以外で症状はでるか
厚生労働省からのワクチン接種後のリーフレットでは、
・発現頻度 症状
・50%以上 接種部位の痛み、疲労、頭痛
・10~50% 筋肉痛、悪寒(寒気)、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ
・1~10% 吐き気、嘔吐
と明記されています。
有害事象(副反応疑い)と副反応
有害事象:ワクチン接種後、健康上好ましくない出来事のすべて
※明らかにワクチンが原因ではないものも含む。
例:ワクチンの帰りに不慮の事故に遭った。ワクチンに関係なく、持病が悪化した。
副反応疑い:被験者によってワクチンを受けたことによるものと疑われる症状や病気に限らず、因果関係が明らかでない事象も含む。
副反応:ワクチンと因果関係のある事象
そのワクチン情報、どう読み解く? 「有害事象(副反応疑い)」と「副反応」の違い|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp) より抜粋
つまり、因果関係はともかく、ワクチン接種の「前後関係」さえあれば、有害事象または副反応疑いと判断されます。副反応の場合は、前後関係の他に、非接種者との比較検討や科学的メカニズムも考慮し、判断されます。
これらの正しい用語の使い方は、ニュースでもまだ浸透しておらず、因果関係が不明な段階でも、「ワクチン接種後に起きた症状=副反応」という誤った情報として流れてしまい、ワクチン接種をためらってしまう方の要因の一つにもなりかねません。
副反応と聞いたときに因果関係があるのか、「真の副反応」であるかの見極めが必要になります。

