『地域連携薬局』って聞いたことありますか?

2021年8月1日の施行を目前に控えた認定薬局制度。
『地域連携薬局』は認定薬局の一つであり、薬局業界では今いちばんの話題で、各々の薬局がその要件を満たすべく、準備・申請しているところです。

認定薬局制度の背景

2025年団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になるにあたり、医療・介護を必要とすることは避けることができず、また在宅医療も必要とされます。
薬局薬剤師は、在宅での薬剤管理、服用状況の確認など役割が求められており、特に「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」を有する薬局で、必要条件を満たせば『地域連携薬局」として、認定されます。

2019年11月に公布された改正薬機法に新設された認定薬局制度、すなわち機能別薬局の認定を意味するものです。その薬局がどのような機能を持っているかを都道府県知事が認定することで、その薬局の強みは何か明確化することで、患者さんがご自身に合う薬局を選択できるようになります。

認定薬局制度には2種類ある

認定薬局には、地域連携薬局の他に、専門医療機関連携薬局の2つがあります。
今回は、地域連携薬局について主に説明したいと思います。

専門医療機関連携薬局は、「がん等の専門的な薬学管理に関係機関と連携して対応できる薬局」になります。専門医療機関連携薬局に関しては、また違う機会に詳しく説明します。

地域連携薬局とは?

地域連携薬局は、入退院時の医療機関等との情報連携や、在宅医療等に地域の薬局と連携しながら一元的・継続的に対応できる薬局とされています。

例えば、入院前に数カ所の病院・診療所に通っていた患者さんが、退院することになったときに、地域包括ケアシステムの一員として、住み慣れた地域での患者の服薬等を支援し、各医療機関と連携を取り合い、今まで別々に飲んでいた薬をまとめて一包化することで、安全かつ有効な薬物治療を提案することも可能になると思われます。

薬局の機能を発揮するための「認定薬局」

「地域連携薬局」を含む認定薬局は、 「国民のニーズに応える優れた医薬品、医療機器等をより安全・迅速・効率的に提供するとともに、住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができる環境を整備するため、制度の見直しを行う」ために、各々の薬局が今いろいろなところを改善しています。

麻薬調剤や無菌調剤なども含む在宅の応需体制の整備、また地域医療機関や介護施設等とどのような形式で情報提供をするべきか、地域包括ケアシステムに関する研修の修了など、かなり厳しい条件の下で設定されています。しかし、医療と介護の間を取り持つ担い手といて、薬局および薬剤師に求められている証拠と思い、患者さんの力になれるよう、わたしたち薬局薬剤師は今必死で各々研修に参加したり、必要な施設設備をしています。

地域連携薬局についての要件

最後に地域連携薬局についての要件を整理したいと思います。
大きく4つに分けられ、

①プライバシーに配慮した相談しやすい構造設備
②医療機関や薬局、介護施設などの医療提供施設と情報を共有する体制
③地域の他の医療提供施設と連携しつつ利用者に安定的に薬剤等を提供する体制
④在宅医療に必要な対応ができる体制

になります。

※地域連携薬局の認定要件【詳細】

①プライバシーに配慮した相談しやすい構造設備
利用者が座って服薬指導等を受けることができる、 間仕切り等で区切られた相談窓口等及び相談の内容が漏えいしないよう配慮した設備の設置
高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造

②医療提供施設との情報共有体制
地域包括ケアシステムの構築に資する会議への定期的な参加
地域の医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対し、利用者の薬剤等の使用情報について随時報告・連絡できる体制の整備
地域の医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対し、利用者の薬剤等の使用情報について報告・連絡を行った実績(一定程度の実績)
地域の他の薬局に対し、利用者の薬剤等の使用情報について報告・連絡できる体制の整備

③安定的に薬剤等を提供する体制
開店時間外の相談応需体制の整備
休日及び夜間の調剤応需体制の整備
地域の他の薬局への医薬品提供体制の整備
麻薬の調剤応需体制の整備
無菌製剤処理を実施できる体制の整備(他局の無菌調剤室の利用を含む)
医療安全対策の実施
継続して1年以上勤務している常勤薬剤師の一定数以上の配置
地域包括ケアシステムに関する研修を修了した常勤薬剤師の一定数以上の配置
薬事に関する実務に従事する全ての薬剤師に対する、地域包括ケアシステムに関する研修又はこれに準ずる研修の計画的な実施
地域の他の医療提供施設に対する医薬品の適正使用に関する情報の提供実績

④在宅医療を行う体制
在宅医療に関する取組の実績(一定程度の実績)
高度管理医療機器等の販売業等の許可の取得並びに必要な医療機器及び衛生材料の提供体制