インフル同様、新型コロナも毎年接種?|ブースター効果(1)
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンを2回接種完了した人に、更にもう1回追加接種する動きが先進国を中心に盛んに叫ばれるようになってきました。理由はインドで発生した感染力の高いSARS-CoV-2の変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大が止まらないため。しかし、先進国のみが通算3回目のワクチン接種を行ったとした場合、発展途上国にワクチンが供給できない懸念があります。
ブースター効果とは?
接種から時間が経ち、ワクチンの効果が落ちてきた場合でも、体に抗体が残っている状態で追加接種すると、効果が再び高まることを「ブースター効果」といいます。
ファイザー製、モデルナ製ワクチンいずれも2021年8月現在2回の接種とされていますが、その効果は永遠に続くわけではありません。
ファイザーは2回接種後、発症予防効果がピークの96.2%から、半年後には 83.7%に下がると発表。重症化の予防効果は半年後で96.7%だった。その後の研究データで2回目接種から8ヵ月後には抗体レベルがピークアウトすると明らかにしました。
また、モデルナも2回目から半年間は発症予防効果が93.2%と公表した。
米国・ファイザー社が2021年7月28日に発表した追加研究データによると、同社のSARS-CoV-2ワクチンにおいて3回接種により、デルタ変異株に対する中和抗体価が大幅に(最大100倍にまで)増強されることを公表しました。現在推奨されている2回接種後6〜12ヵ月以内に3回目のブースター接種が必要になる可能性が高いと説明しており、8月中にも米食品医薬品局(FDA)に対し、追加接種の緊急使用許可の承認申請を行う予定です。
また、専門家の中には、インフルエンザワクチンと同じように、SARS-CoV-2ワクチンも毎年接種するべきだという声も上がっています。インフルエンザワクチンは、毎年流行型を様々なデータから予測し、その型に最も効果が出るよう作られている不活化ワクチン※¹です。
※¹不活化ワクチン・・・死菌ワクチンとも呼ばれ、細菌やウイルスを殺して毒性をなくし、免疫をつけるために必要な成分(抗原部分)を取り出してワクチン化したもの。
まずは2回接種完了を優先する
2021年8月25日現在、日本におけるSARS-CoV-2ワクチン接種人数(職域接種分も含む)/全人口 に占める割合※²は1回目接種完了が53.6%、2回目接種完了が42.6%であり、また全国の高齢者(65歳以上)の接種人数の割合は1回目接種完了が89.1%、2回目接種完了が86.5%となっています。
高齢者優先で始まったワクチン接種なので、65歳以上の人の接種率は高くなっていますが、若い世代の接種が進んでいないことが歴然です。
これは、国民の副反応への過大な恐怖を持ち、受けたくないという人がいたりする一方、ワクチンの配給が数週間にわたりストップするほどの供給不足に陥って、受けたくても受けられないという人がいるためです。
※²コロナワクチン【NHK特設サイト】接種率の状況など最新ニュース 参照
(首相官邸の情報に基づいた数値)
全人口には接種対象外の年齢である子どもも含む
しかし、本来ならば「希望する高齢者に7月末を念頭に各自治体が2回接種を終えることができるよう、政府をあげて取り組んでまいります」と2021年4月23日に方針を示した菅義偉首相。多くの国民がこの言葉を憶えており、強く失望したことでしょう。
2021年7月12日放送のテレビ朝日系「報道ステーション」にて、河野太郎新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣が出演し、「モデルナとファイザーのワクチンで、希望する国民の皆さんに打って頂けるだけの量が9月の末までに入ってきます。それを自治体に配送することを考えても、10月から11月のどこかで希望する国民の方は全員打つことができると思います。それは、相当接種率を高く考えているので、若い方にもたくさん打って頂くという前提です。
という言葉を信じるしかありません。

